高橋留美子『運命の鳥』を読みました。
高橋留美子ファンを名乗りながら、最近の少年向けのまんがは読んでないのですが、高橋留美子劇場はやっぱりおもしろいです。
なんで高橋さんはこんなに夫婦間の機微を上手に書けるんだろう?
「運命の鳥」
表題作です。ある喫茶店のマスターはお客さんの“不幸の前兆”を特殊な力で感じ取ることが出来るのだが…という話。
枯れ切っているマスターの最後ほんのちょっとだけの前進がおもしろかったです。
「ポジティブ・クッキング」
料理の腕に自身を持っている主婦が料理教室に通い始め…という話。
どこの家でも普通にありそうな話で背筋が凍りました。
私も、母の料理にコメントをするときは「とびっきり美味しいとき」「すごくまずいとき」「まずいとき」「ちょっとでもまずいとき」なので、これからは「美味しいとき」もなるべく感想を言うようにしようと思いました。
「事件の現場」
同居している嫁と姑。そこに旦那の姉が転がり込んできて…という話。
いちばんおもしろかった話です。この話だけ何度も読み返してしまいました(笑)。
第三者が介入したことで、今まで表層化していなかった問題が一気に浮き彫りになったところが本当に恐ろしかったです。
結婚って怖い。同居って本当に誰も得しないのでは…。
「しあわせリスト」
近所に放火魔が出現。それも、町内会の新聞で取り上げられた幸せそうな家庭にだけ…という話。
「年甲斐もなく」
奥さんに先立たれた老人がジムで若い子と出会い…という話。
オチがほのぼのしてて良かったです。
「隣家の悩み」
単身赴任先の隣の家に男を惑わすほどの美しい人妻が…という話。
主人公の奥さんがかわいらしい。
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